【日本株動向】～ハロウィンの魔物が徘徊する株式市場？？

～海外初の不安を一身に背負う健気な日本株～

　前日の米株反発を受けてどのように反応するか注目が集まった26日の東京市場だが、日経平均は前日比84円安と続落した。昨日の急落は十中八九外国人投資家の先物売りが影響したものだが、今日は寄り付きの反発が限定的だったことを受けて、国内投資家から見切り売りが出た可能性がある。銘柄ごとの騰落率を見ると、これまで堅調な推移の銘柄ほど下げが大きくなっており、含み益を出せる銘柄から現金化して損失の穴埋めをしている様子だ。

　このような状況下では業績やバリュエーションに関わらず売らる銘柄が増えるため、本来であれば買い増しを検討したいところ。しかし、日本株はボラティリティが高いことに加え、安定的かつ長期間の連続増配などで投資家の信頼を得てきた銘柄が少ないため、短期的にはディフェンシブと呼ばれる銘柄も不安定な動きに巻き込まれることを想定する必要がある。ポートフォリオを組んでいる投資家は、このような時こそ、組み入れ銘柄のうちで最も保守的でボラティリティが少ない銘柄の役割を知ることができる。

～10月は今世紀最大の下げ幅となるか？～

　26日の下落によって、2018年10月の下落幅が2900円を超えた。この下落幅は21世紀以降最大の月間下落幅となる。これ以前の今世紀最大下落幅は2008年のリーマンショック時に記録した2600円台である。当時は日経平均が11000円台だったため、下落率も恐ろしいことになっていた。未だ3営業日残っているが、今月は歴史的な値幅で下落しているという点で考えると、「ハロウィンの魔物が日本株を下げている」という妙な考えが頭をよぎってしまう。

　　　　　　　　　＜　日経平均月次騰落幅（円）　＞