斎藤さんの投資ブログ

斎藤さん(20代)の株式投資ブログ

【小話】~大阪万博決定は朗報か悲報か?

~2025年の万博開催地は大阪で決定!!~

 博覧会国際事務局(BIE)加盟国による投票で、大阪の夢洲が2025年の万博会場になることがきまりました。最終候補の残った都市は大阪の他、ロシア・エカテリンブルグ、アゼルバイジャン・バクーでしたが、見事に開催地を勝ちとった形です。 これを受け、翌日の東京株式市場では関連銘柄が物色され、関西に強みを持つゼネコンの大林組(1802)などは+4%と活況な商いとなりました。

 

 今回の(といっても開催は25年ですが)万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに5月3日~11月3日までの185日間開催される予定で、想定来場者数2800万人、経済波及効果(試算値)は2兆円を見越しています。しかし、個人的にはこの誘致が、本当に国民のためになるかは微妙だと思います。

 

 

~本当に税金を使って誘致する価値があるのか~

 国民、中でも大阪府民が意識しなければけないのは、税金を使う以上、相応の経済効果が出るのかどうかでしょう。上記の通り大阪府では2兆円の経済波及効果を試算していますが、実際の来場者数や建設費、運営費、関連事業費などによってはコストに見合うほどの効果は出ない可能性もあります。その場合、税金をお祭りで”散財”することになりかねません。

 

 このように懸念するのは、今回の誘致コンペで大阪のライバルになると見込まれてきたフランス・パリが、「財政上の懸念」から誘致を辞退しているからです。フランスは当初「万博計画は公的資金の投資がない前提で立てられていた」としていましたが、民間からの投資不足や入場者数予測の見通しの甘さが再認識され、決戦直前での辞退を決めました。

 

 観光大国のフランスですら採算が合わないと見積もっているにも関わらず、大阪で採算を合わせるためには、よほど鉛筆の先を舐めなければいけない気がします。会場建設費が予算に収まるのか、運営費・関連費の見積もりなどを含め、今後の火種となりそうに思えてなりません。