斎藤さんの投資ブログ

斎藤さん(20代)の株式投資ブログ

【マーケット週報】

【先週の日本株】外部環境を睨みながらの展開

 先週の日本株市場では前の週の流れを引き継ぎ、外部環境が意識された展開が続きました。週前半は米株市場が一旦反発したことを受けて日本株も反発機運が高まり、日経平均は23000円を目指す動きとなりましたが、週後半は下落基調が続く中国株式市場や国内の貿易統計が弱い数字と受け止められ、電気機器や機械関連銘柄に売り圧力が強まり、週間ベースで日経平均は続落となりました。

 

 国内のニュースでは消費増税に絡んで、低所得者の負担感抑制やキャッシュレス決済普及への動機付けを組み合わせるという報道が出るなど、消費増税に関連するニュースが取り沙汰された印象です。キャッシュレスや軽減税率の関連銘柄は小型株中心ですが、主要株価指数の動きが重い割りにはしっかりした値動きをしている銘柄が見られました。

 

【週報 決算発表が本格化、企業業績を確認か】

 来週は23日の日本電産を皮切りに、国内企業の決算発表が本格化します。国内の主要な輸出企業では為替レートの想定を1ドル=100円~105円としている企業が多いため、円安の追い風が会社業績計画の上方修正に繋がる可能性が高いと見られます。一方で、仮に業績計画が修正された場合でも、市場の事前予想に届かない場合や、為替の追い風のみが業績上ブレ要因と解釈された場合は、ポジティブな反応は限られそうです。

 

 業種別には機械株や電子部品株、設備投資関連銘柄に注目です。機械株は年初から株価が低迷してきましたが、その背景となってきた工作機械受注の伸び率鈍化傾向は継続しており、決算で受注の先行きに関する何らかのポジティブなメッセージがないと足元の業績に対する評価はされない可能性があります。

 

 電子部品株の決算は日本電産を皮切りに始まりますが、7―9月期に発生した自然災害の影響が懸念されます。自動車向けの力強さが再確認された場合や、スマートフォン向けの需要に何らかの回復サインが出ていた場合は評価の見直しに繋がる可能性があります。供給要因よりも最終需要の動向に対して注目したいところです。

 

 設備投資関連銘柄では、機械株と同じく中国経済の動向が懸念されているため、よほど強気なガイダンスがなければ再評価に繋がらないでしょう。ともあれ、既に株価が年初来で相当程度調整している銘柄もあるため、弱い数字はある程度織り込み済みでしょうから下値も限られてくると思います。ただし、既に業績動向を発表している安川電機ハーモニックドライブシステムズの株価を見れば解る通り、切り返す動きも望み薄のため、様子見ムードが強まりそうです。

 

 物色の動向としては、金利上昇を手がかりにした金融銘柄と、外部環境からの悪影響が少ない内需関連銘柄の物色が強まりそうだと見込んでいます。