斎藤さんの投資ブログ

斎藤さん(20代)の株式投資ブログ

【インデックス運用は世界の潮流】~低コストへのニーズは今後も継続する

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【世界最高の運用方法が資産運用の主流へ】

世界最高の運用方法とはなにか?この問いの答えは既に出ています。それはインデックス運用です。具体的には世界最高の企業にまとめて投資するS&P500指数のETFを買うことで、世界最高の運用を実現することができます。大学を出たり難しい勉強は必要なく、証券口座さえあれば高校生が貯めたバイトのお金でもできるお手軽投資法です。

 

インデックス運用は市場平均並みの投資成果を期待する代わりに、手数料を引き下げた運用スタイルです。市場平均の指標にはS&P500などの株価指数が使われることが多く、これらの指数は組み入れ銘柄を時価増額加重平均して算出しているため、同様のポートフォリオを組むのは(資金的余裕があれば)難しくありません。

 

資産運用会社は大量の資金を集め、こういった指数採用銘柄に時価総額に比例した割合で資金を投じています。日経紙に、世界的な運用大手各社がインデックス運用を武器に運用残高を増やしているという記事が出ていましたが、ブラックロック、バンガードといった金融大手を例にとると、2社の株式運用残高は合計7兆ドルを超え、東証一部の時価総額合計(約6.2兆ドル)を上回るとのことです。彼らのような資産運用大手は、主にインデックス運用へのニーズを追い風に運用残高を増やしています。

 

インデックス運用が求められている背景は大きく2つあります。1つ目に、インデックス運用の対極をなすアクティブ運用(市場平均を上回るリターンを目指す運用)の成績が悪いことです。様々な研究者がアクティブ運用の運用成績を研究した結果、アクティブ運用が長期に渡ってインデックス運用を上回った例は少なく、事前にそのファンドを投資家が知ることも不可能だったことが報告されています。また、アクティブ運用は市場平均を上回る超過リターンを得るために情報収集、調査、分析などのコストがかかるため、必然的にインデックス運用よりも手数料が高くなります。世界的に低コスト運用が求められている情勢と併せて、アクティブからインデックスへ資金が流れている要因となっています。

 

バンガードのETFを例にとると、同社の「トータル・ストック・マーケットETF」の経費率はなんと年率0.04%しかありません。これは、1000万円の資産を運用する場合でも年間のコストは4000円で済む計算になります。手数料の安さが条件で選定された積立NISA対象の国内ファンドと比較しても1/3~1/4程度の低さで、非常に安価な運用です。個人投資家に大人気の「ひふみ投信」の経費率は年間1.0584%のため、比較にならない程の効率性となっています。

 

さらに、近年はこの流れがさらに加速しているようです。米国で登場した「ロビンフッド」という証券サービスでは、株式の売買手数料もゼロで、投資家は経費なしで株を取引することができます。彼らは信用取引金利や有料会員(有料会員はより充実した付加価値サービスを得られる)から受け取る継続的なサービス料金を収益源としているため、売買手数料に頼らないビジネスモデルとなっているようです。こういった動きは海外の大手証券各社も見逃すことができず、これまでネット証券の先駆者として低手数料を武器に競合のシェアを食っていたチャールズシュワブなどでも手数料引き下げの動きがでています。

 

アクティブ運用は投資成果が伴わないばかりか手数料も高いため、今後も運用の主流はインデックス運用へとシフトしていくことが見込まれます。アクティブ運用の投資家は、市場におけるゴミクズ(株式市場から退場したほうが良い銘柄)を見分ける役割は残されると思いますが、現在のように投資情報を提供する役割は縮小していくことでしょう。賢明な投資家であれば己の能力を過信せず、コストをなるべくかけずに市場平均成果を目指すインデックス運用に徹したほうが有利です。