斎藤さんの投資ブログ

斎藤さん(20代)の株式投資ブログ

今、ひふみ投信を解約するべき投資家と、解約すべきでない投資家

レオス・キャピタルワークスが運用する投資信託「ひふみ」への資金流入が鈍化してきているようです。「ひふみ」シリーズは小型株を中心に運用するアクティブ投資(市場を上回る投資成果を目指す)の投資信託で、その高いパフォーマンスから個人投資家を中心に人気を集めてきました。何度かテレビでも紹介され、金融知識のない投資家からも注目を集めていたようです。

 

その「ひふみ」シリーズですが、足元では投資家の資金流入が鈍化しているとのことです。その理由は「パフォーマンスが振るわないから」です。テレビで紹介されたことなどを機に投信を買った投資家が「大して儲からない」と考えて手を引いていることや、このような投信に手を出す投資家の大半がすでに保有しており、パフォーマンスの低下もあって新たな買い手を開拓するのが難しい状態にあることも理由と考えられます。

 

そもそも小型株はアベノミクス以降長期に渡って大型株を上回るリターンを上げてきたため、その小型株に偏重して投資する「ひふみ」シリーズが市場を上回るのは当然です。その銘柄選定手腕よりも、「たまたま偶然」相場の環境が良かったというべきです。もしくは、「小型株が今後数年間に渡って好パフォーマンスとなる」という見立てでこの投信を設定したのであれば、その戦略を評価すべきでしょう。

 

世間にはレオスが大量保有報告書(株式の5%以上を保有すると報告が義務付けられる)を提出した際にその銘柄に便乗する「ひふみトレード」などということが行われていますが、銘柄選定の力よりも小型株の上昇に巧く乗っかっただけの投信なので、そんなトレードは役に立たなくなるでしょう。

 

さらに、大きな資金を投下するのに適さない小型株ファンドの「ひふみ」シリーズに大量の資金が投じられたため、現在ではアメリカのネット関連のイケイケ銘柄、アマゾン等に投資している状況です。外国株式の組み入れは17年6月から開始したようなので、足元では米長期金利上昇によるNASDAQ指数の下落もあり運用環境が悪化している可能性があります。

 

ここまで散々ネガティブなことを書きましたが、ではどうすれば良いのかというとこたえは2つです。「ひふみ」への投資で簡単に儲かると考えた人は、すぐに投資信託を解約し、米インデックスETFでも買うべきです。お金持ちになるために時間は「ひふみ」よりずっと長くかかりますが、お金持ちになれる確率は「ひふみ」よりずっと高いです。国内小型株や米ハイテク株に投資したいと考えている人は、「ひふみ」シリーズが現在と同じ運用を続けるという前提のもと、投資を続けるのも選択肢です。ただし、手数料がかかるため、何らかの手段で手数料負担を減らす方が良いとは思いますが。