斎藤さんの投資ブログ

斎藤さん(20代)の株式投資ブログ

【日本株動向】~トランプ発言で大幅上昇

~ポジティブなニュースに大きく反応した日本株

 11月2日の日本株は大きく反発し、日経平均は前日比500円以上上昇しました。急落からの短期的なリバウンドの動き、前日の米国株の上昇によって寄り付きから上昇していた日本株ですが、後場トランプ大統領が貿易協議の草案を作るよう指示したとの報道を受けて、一気に上げ幅を広げた形です。そもそも前日の段階で、トランプ大統領が「中国ととても良い話し合いができた」と発言して米株が上昇していたので、貿易摩擦懸念が後退する下地ができていました。そこに新たな材料が加わったことでさらに反応が大きくなったということなのでしょう。

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 2日の株価反発は2つの意味で日本株にポジティブでした。1つは、単純に株価水準が上がることで、買い戻しを誘発する可能性が高まるという点です。日本株の短期的な急変の大部分は、海外投資家の先物売買に影響されます。先物は最終的に反対売買でポジションを閉じる必要があるため、売り越している海外投資家は株価水準が上がるとロスカットせざるを得ないことになり、さらなる株価上昇を誘発しやすいためです。

 もう1つの理由は、ポジションをとっている投資家が、貿易摩擦の悪化を見込んでいたであろうことが証明できた点です。マーケットのトレンドを生み出すのは長期にわたって一方通行の取引しか行わない投資家です。日本でいえば日銀の買つけが、米国でいえば自社株買いがそれです。しかし短期的には、日々のニュースでポジションをとったり、クローズしたりする投資家がいることで株価が変動します。10月の日本株急落は非常に大幅な下落だったため、投資家の中には長期投資家が日本株を売っていると考えた人もいたかもしれません。しかし、長期的な資金を運用する投資家はそもそも簡単には資産配分を変えないものです。年金基金のGPIFがいい例ですが、彼らの各資産クラスの配分比率は一定のルールに沿って定められており、その範囲から逸脱する分を修正(リバランス)する方法で運用しています。よって今回の急落局面でも、株価変動を引き起こしたのは短期的な投資家で、年金基金などの長期投資家は株式を買いました可能性すらあるのです。

 投資家の中には、10月の世界同時株安局面で日本株、米株を手放してしまった投資家もいるかもしれませんが、どのような投資主体がトレンドを作っているのかを考えれば、株価急落局面も笑って眺めることができるようになるでしょう。