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【決算レビュー】~ソニー(6758)が決算を発表

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~30日 ソニー(6758)が決算発表~

 30日の引け後にソニー(6758)が18年4-9月期決算を発表しました。内容は良かったです。売上高はYoY+6%と前期実績から伸長。営業利益は同+17%となりました。営業利益が2ケタ増益となっており、良好な決算の印象です。 

 併せて同社は通期業績計画の上方修正を発表。売上高を1,000億円増額し87,000億円(YoY+1.8%)、営業利益を2,000億円増額し、8,700億円(同+18.4%)としました。営業利益に関しては連結子会社化したEMI社(音楽事業)の再評価益+1,100億円が加算されているため実質的には900億円の増額です。しかしそれを除いてもYoY+3.4%の増益へ見通しを引き上げているため、前期の利益水準がフロックではなかったことを示唆しています。

 

~事業別評価~

 ソニー(6758)は東証33業種分類では電気機器業種ですが、家電やカメラといった分野の収益は全体の一部に過ぎません。現在の同社はゲームや金融、音楽や半導体といった分野が収益を稼ぐ構造になっています。また、今やスマホ事業は同社の”お荷物”でしかないですが、今回の決算ではCFOが今後同事業を縮小する方針を示していることはポジティブに評価できるでしょう。

<事業別業績見通し(19/3期会社計画)> 

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~残念なのは株主還元~

 同社の決算は、前期18年3月期の業績水準の切り上りがフロックではなかったことを示す好決算でした。しかし本当に残念なことに、同社は今期配当見込みを中間配15円/株、期末配未定としており、一株あたり利益(上期133.43円)と比べてお粗末な還元となっています。同社の事業構成は成長事業(ゲーム、半導体など)と成熟事業(金融、家電など)が混在しているため評価が難しいですが、今後は事業基盤の拡大と株主還元の両立を目指してほしいと考えています。