押し目意欲の強さが見てとれる相場
配当落ちを埋めて上昇
26日の日経平均は前日比93円高の24033円、TOPIXは反落し、0.77ポイント下落で取引を終了。両指数ともに配当落ちの影響が懸念されたが、前場が安く引けたことで、逆に後場は日銀の買い入れが入るとの期待があったのも相場が底固かった要因とみられる。TOPIXについては下げを埋めきることができなかったが、日経平均に比べ金融株の影響を強く受けるため、戻りが足りなかったようだ。
押し目買い意欲が高いのか?
疑問なのは投資家の押し目買い意欲が強いかどうかである。年末高とみる向きが散見されるなか、株価上昇に疑問や意外感を持つ投資家も多かろう。そんななか本日は、日経平均が配当落ちを跳ね返して上昇し、寄り付き時点でも配当落ち分160円を考慮すれば上昇での寄り付きだった。やはり上昇の持続性に自信を持てないなかでも、買いを迫られる投資家はいる可能性が高い。その意味では配当にかこつけた今日の相場は買い方に都合のよい相場だったといえよう。
物色面ではニュースに素直に反応
銘柄の物色は、セラミックコンデンサの増産ニュースに素直に反応したものが目立った。村田や太陽誘電、TDKがしっかりとした値動きで推移していたことから、村田の増産ニュースがセラコンの需給逼迫が長期化するとの見方につながったと考えられる。これら銘柄の上昇は、指数売り上げにも寄与していた。またセラコン周りの設備投資需要が材料視されたのか、東海カーボンなどの電極関連も賑わった。
総じて見ればTOPIXは上昇が途切れたものの、押し目が意欲が強いと確認できる相場となったため、ここからは買い安心感が期待できよう。
年初来高値更新は今週中かもしれない